空き家を放置するデメリット!税金や売却方法についても解説

空き家を放置するデメリット!税金や売却方法についても解説

相続したものの活用予定がない「空き家」を、つい放置してしまっていませんか。
しかし、空き家をそのまま放置し続けることは、資産価値の低下や思わぬ税負担の増加など、深刻なリスクを招きかねません。
そこで本記事では、空き家を放置するデメリットと、状況に応じた最適な売却方法を解説いたします。
所有する空き家の活用法や処分にお悩みの方は、ぜひご参考になさってくださいね。

空き家放置のデメリット

空き家放置のデメリット

空き家を所有し続ける場合、放置することで生じるリスクをおさえておきましょう。
ここでは、空き家を放置した場合のデメリットについて解説していきます。

修繕費が増える老朽化

人が住まなくなった家は、早いスピードで劣化していきます。
その最大の原因となるのは、日常的な「換気不足」です。
とくに、湿度の高い梅雨や夏場には、高温多湿の状態になることで、カビや木材を腐らせる腐朽菌が繁殖しやすくなるのです。
また、長期間にわたって水道を使わない「通水不足」も、建物の老朽化を進めてしまう原因となります。
こうした老朽化は、建物の資産価値を下げるだけでなく、所有者の金銭的負担を増やしていきます。
いざ売却や賃貸活用を考える段階で深刻な劣化がわかり、高額な修繕費用や解体費用が必要となるケースも珍しくありません。

犯罪の温床になる危険

管理が行き届いていない空き家は、「犯罪のすみか」となり、地域の治安を悪化させるリスクを抱えてしまいます。
人の出入りがなく、雑草が生い茂り、窓ガラスが割れたまま放置されている物件は、「管理者がいない」ことがわかるでしょう。
このような空き家は、不法侵入を狙う者にとって絶好のターゲットになり、若者のたまり場やホームレスの寝泊まり場所になるケースもあります。
また、薬物取引や特殊詐欺の拠点として利用されるなど、深刻な犯罪行為の現場となる可能性もあるのです。
とくに深刻なのが「放火」のリスクで、空き家で発生する火災の約2割が放火によるものだと指摘されています。

近隣トラブルと賠償責任

建物の老朽化や犯罪リスクは、そのまま近隣住民との深刻な「トラブル」や、所有者の「損害賠償責任」の問題につながります。
よく起こるトラブルとしては、景観や衛生環境の悪化に関するものが挙げられます。
さらに、管理されていない家屋は、ネズミやゴキブリ、ハチ、アライグマ、ハクビシンといった害虫や害獣のすみかになりやすいです。
老朽化が進んだ建物の倒壊や、台風などで部材が飛び、隣家や通行人に被害を与える事故も起こってしまうでしょう。
民法第717条では、建物の保存に欠陥があった場合、所有者は損害賠償責任を負うと定められています。
空き家を放置する行為は、所有者自身の人生を揺るがしかねない、重大な金銭的・法的リスクを抱えることになるのです。

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空き家を放置することによる税金負担

空き家を放置することによる税金負担

前章では、空き家放置の物理的・社会的なリスクについて述べましたが、金銭的な負担も大きいですよね。
ここでは、空き家所有者が知っておくべき税金の負担と、特定空家制度について解説いたします。

空き家にかかる税金

空き家を所有している場合、たとえ誰も住んでいない状態であっても、毎年支払わなければならない税金があります。
それが、不動産を所有していること自体にかかる「固定資産税」と、市街化区域内に不動産がある場合に課される「都市計画税」です。
この特例は、土地の上に居住用の建物が存在する場合、その敷地にかかる税額を軽くするという仕組みです。
土地200㎡までの「小規模住宅用地」は、固定資産税の課税標準額が評価額の6分の1、都市計画税は3分の1にまで減額されます。
敷地が200㎡を超える部分の「一般住宅用地」も、固定資産税が3分の1、都市計画税が3分の2に減額されます。
大切なのは、空き家でも建物がある限り、この特例が適用され続けるという点です。

税額6倍になる特定空家

空き家の管理を怠り放置を続けた結果、行政から「特定空家」または「管理不全空家」として認定されることはリスクです。
まず、倒壊の危険や衛生上の問題、景観の著しい悪化など4つの条件に当てはまる空き家は、「特定空家」に認定されます。
2023年12月施行の改正法では、その前段階の空き家を「管理不全空家」として認定する制度も新設されました。
問題となるのは、所有者が行政の「助言」や「指導」に正当な理由なく応じなかった場合で、次に「勧告」を受けることになります。
この「勧告」を受けた時点で住宅用地の特例が外れ、課税標準額は元の評価額に戻ってしまいます。
とくに、小規模住宅用地は固定資産税が6倍、都市計画税が3倍になるため、負担が一気に跳ね上がるのです。

行政代執行までの流れ

万が一、「勧告」を受けても放置を続けた場合、行政は相当の猶予期間を設けたうえで「命令」をすることが可能です。
この「命令」は法的拘束力を持つ行政処分で、違反すれば50万円以下の「過料」が科される可能性があります。
さらに従わない場合、最終手段として「行政代執行」がおこなわれ、行政が所有者に代わって建物の解体やゴミ撤去を実施します。
行政代執行にかかった費用は全額所有者に請求され、一般的な木造家屋でも数百万円にのぼるケースもあるため注意しましょう。
支払わなければ預貯金や給与、他の不動産が差し押さえられる可能性があります。

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空き家を売却する方法とメリット

空き家を売却する方法とメリット

ここまで、空き家放置のリスクや税金問題を解説しましたが、具体的な解決策もおさえておきましょう。
最後に、空き家を有利に手放すための主な売却方法について、解説していきます。

古家付き土地で売却

まず考えられるのは、建物をあえて解体せず「古家付き土地」として、不動産仲介会社を通じて売却する方法です。
この方法を選ぶメリットは、所有者が数百万円にもなり得る高額な解体費用を、先に負担する必要がない点です。
建物が残っている限りは、土地にかかる固定資産税などの「住宅用地の特例」が、売却が終わるまで引き続き適用されることも見逃せません。
近年は、中古住宅を買って自分好みにリノベーションしたいという需要が高まっており、古い建物でも「リノベーションの素材」として価値を見出される場合があります。

解体して更地で売却

2つ目の方法は、売主の費用負担で建物を解体し、土地を「更地」の状態にしてから仲介売却することです。
この方法のメリットは、買い手にとって土地の使い道の自由度が高くなる点です。
新築住宅の建設や駐車場経営など、購入者が自由に計画できるため、注文住宅を建てたい個人や不動産開発業者など、より広い層の買い手候補にアピールできます。
その結果、土地本来の価値がきちんと評価され、「古家付き」の状態よりも高い値段で売れる可能性が出てきます。

早期売却できる方法

3つ目として、一般的な仲介市場ではなく、すぐに売りたい場合や特別な事情に対応した売却方法もあります。
その代表的な方法が、不動産会社が直接の買主となる「不動産買取業者」による買取です。
この方法のメリットは「速さ」で、購入希望者を探す販売活動が必要ないため、最短で数週間程度で現金化ができます。
また、建物が古かったり、家財道具が残っていたりしても、現状のままで買い取ってくれる場合がほとんどです。
売却後の「契約不適合責任」も原則として免除されるため、将来的な危険性を一切負いたくない場合に有効な手段といえるでしょう。

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まとめ

空き家を放置すると、老朽化による修繕費の増加や犯罪リスク、倒壊による近隣トラブルなどの問題が生じます。
固定資産税の負担は続き、管理不足で「特定空家」に指定されれば税が最大6倍となり、行政代執行の可能性もあります。
空き家を手放す際は、解体費不要の「古家付き土地」、高値が見込める「更地」、または早期に売れる「買取」を検討しましょう。

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