共有名義で不動産は購入できる?メリットやデメリットも解説

共有名義で不動産は購入できる?メリットやデメリットも解説

マイホーム購入にあたり、夫婦や親子で資金を出し合って「共有名義」にするかどうか、判断に迷っていませんか。
共有名義には、住宅ローン控除の枠が広がるなどのメリットがある一方で、将来的な相続や売却の手続きが複雑になるリスクも潜んでいます。
本記事では、共有名義の基本的な仕組みから税制面でのメリット、そして知っておくべきデメリットまでを解説いたします。
メリットを最大限に活かしつつ、将来のトラブルを回避したいとお考えの方は、ぜひご参考になさってください。

共有名義とは

共有名義とは

不動産をどなたかと一緒に購入する際、理解しておきたいのが「共有名義」という保有形態です。
まずは、共有名義の基本的な仕組みや、単独名義との違いについて解説していきます。

共有名義の定義と違い

共有名義とは、1つの不動産の所有権を複数人で共有し、それぞれが定めた持分割合に応じて権利を保有する形態です。
単独名義が1人で所有権の100%を持つのに対し、共有名義では夫婦や親子などが不動産全体に対して割合で権利を持ちます。
持分は部屋や階などの場所で区切るものではなく、不動産全体に対する権利の比率を示す点が重要です。
登記簿には、共有者の氏名・住所とともに「2分の1」「5分の2」などの持分が記載され、権利関係が外部からも確認できる状態になります。
また、単独名義であれば売却や大規模修繕などの意思決定を1人でおこなえますが、共有名義では重要な処分や変更に共有者全員の同意が必要となります。

持分割合と共同購入

共有名義で購入する場合、持分割合は原則として各人の出資額に基づいて設定します。
具体的には、頭金の負担額と住宅ローンの借り入れ・返済負担額を合算し、物件価格に対する比率で持分を算定する考え方です。
たとえば5,000万円の物件で、Aさんが3,000万円、Bさんが2,000万円を負担する場合、持分は3対2となり、「5分の3」「5分の2」として登記する形になります。
一方で、出資額が異なるにも関わらず便宜的に半分ずつで登記すると、差額分が贈与と判断され、贈与税の対象となる可能性があります。
持分の変更は手続きと費用が発生するため、購入前の資金計画と持分設定を丁寧に確認しておくことが重要です。

ローン審査と手続き

共有名義で住宅ローンを利用する場合は、主にペアローン、連帯債務、連帯保証といった借り入れ形態が検討対象となります。
ペアローンは、同一物件に対して2人がそれぞれ別のローン契約を締結し、各自が返済義務を負う方法です。
連帯債務は、1本のローン契約に対して複数人が全額の返済義務を負う仕組みで、契約が一本化される一方、将来の収入変動の影響を踏まえた検討が求められます。
連帯保証は、主債務者がローン契約を結び、もう1人が保証人となる形態であり、登記の方法によっては単独名義となる場合もあるため注意が必要です。
収入合算を前提とする場合は、育児休業や転職などのライフイベントを想定し、返済額と家計の余力を見込んだ計画を立てると安心です。

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不動産を共有名義にする3つのメリット

不動産を共有名義にする3つのメリット

前章では、共有名義の仕組みについて述べましたが、実際にどのような恩恵があるのか気になるのではないでしょうか。
ここでは、共有名義にすることで得られる税制面などのメリットについて、解説いたします。

住宅ローン控除の活用

共有名義にするメリットとして、住宅ローン控除をそれぞれの方が活用できる点が挙げられます。
住宅ローン控除は、年末時点のローン残高に応じて所得税や住民税が控除され、家計の負担を抑えてくれる制度です。
単独名義では契約者本人のみが対象ですが、共有名義で夫婦それぞれがローンを負担していれば、持分と借り入れ額に応じてお互いに控除を受けられる可能性があります。
たとえばペアローンを利用し、資金負担に合わせて登記上の持分を設定しておけば、夫婦2人分の控除枠を有効活用することができます。
その際は、持分割合とローンの負担割合を実態に合わせることや、居住要件を満たしているかなどを確認しながら制度を利用しましょう。

固定資産税などの節税

共有名義にしておくことで、固定資産税や都市計画税といった保有コストについても、家計内での持分に応じた負担割合を話し合って設定しやすくなります。
なお、固定資産税の納税通知書は代表者に一括で送付され、共有者全員が連帯して全額の納税義務を負いますが、共有名義であれば家計全体で相談しながら、バランスよく負担を分けられるのが魅力です。
たとえば、親子で二世帯住宅を所有しているようなケースでは、固定資産税や火災保険料、管理費などを世帯ごとに分担できます。
このようにあらかじめルールを決めておけば、どちらか一方に負担が偏るのを防ぐことができます。

売却時の税負担軽減

将来的にマイホームを売却することになった際も、共有名義には税制上のメリットがあります。
自宅を売却して利益が出ると、その利益は「譲渡所得」として課税対象になりますが、共有名義であれば利益を共有者ごとに分けて計算するのが一般的です。
そのため、単独名義ですべての利益を1人が受け取る場合と比べて、1人あたりの課税される所得を抑えられる可能性があります。
さらに、自宅の売却には「3,000万円特別控除」などの特例がありますが、要件を満たせば共有者それぞれが適用を受けられるケースもあります。

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不動産を共有名義にするデメリットは?

不動産を共有名義にするデメリットは?

ここまで、不動産を共有名義にするメリットを解説しましたが、事前に確認しておくべき注意点もおさえておきましょう。
最後に、共有名義を選択する前に知っておきたいデメリットについて、解説していきます。

相続や離婚時のリスク

共有名義は購入時には心強い味方ですが、将来の人生の節目には調整が必要になることもあります。
たとえば、夫婦で共有していた住宅でどちらかに万が一のことがあった場合、その持分は相続の対象となり、ご家族で分け方を話し合うことになるでしょう。
また、別の道を歩むことになった場合も、住宅を売却するのか、どちらかが住み続けるのかを決断する必要があります。
共有者の一方が、持分だけを第三者に譲ろうとしても調整が必要になることが多いため、基本的には共有者同士での話し合いが大切です。

贈与税や費用の負担

共有名義にする際は、贈与税や登記費用に関するルールも把握しておきたいポイントです。
実際の資金負担と登記上の持分に大きな差がある場合、その差額が贈与とみなされることがあるため、事前に税務上の考え方を確認しておきましょう。
とくに、親が資金を多めに出して子どもと共有にするケースや、夫婦間で持分を変更する際には注意が必要です。
また、後から持分を変更する場合には、登録免許税や手続き費用がかかるうえ、手続きに時間も必要になります。
日々の固定資産税や管理費などの支払いについても、誰がどの割合で負担するかをあらかじめ決めておくことで、スムーズな家計管理が実現できるでしょう。

管理や意思決定の手間

共有名義の不動産では、日常の管理や意思決定において、単独名義とは違った工夫が求められます。
外壁塗装や設備の交換など、まとまった修繕をおこなう際には、内容やタイミングを共有者全員で確認し合うことが大切です。
予算についても一緒に話し合って決めることで、全員が納得したうえでリフォームを進められるでしょう。
なお、共有者の方が離れて暮らしている場合や、多忙で連絡が取りにくい場合は、連絡手段や情報共有のルールを決めておくと安心です。

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まとめ

不動産の共有名義とは、購入資金の拠出額に応じた割合で所有権を登記する方法であり、売却などの重要な決定には全員の同意が必要です。
夫婦それぞれが住宅ローン控除を利用できたり、売却時の特別控除を人数分受けられたりと、単独名義に比べて税制面のメリットがあります。
将来の相続や離婚による財産分与でトラブルにならないよう、修繕費用や管理ルールを含めた家族間での話し合いを事前におこなっておきましょう。

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